2007年 01月 04日
お引越し |
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by lat37n
| 2007-01-04 12:06
| 雑記
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2006年 12月 30日
12月初旬、岩瀬大輔氏の「ハーバード留学記」がサンフランシスコに配達されました。
日本に向かう飛行機の中に持っていき、機内でいただいた日本酒の酔いと機内独特のふわふわした浮遊感にあいまって、岩瀬氏の高揚感をシェアしつつ、楽しく読了。帰国するとあちらこちらの書店で平積みになっており、おおっ、やるなぁ、と、彼の滞在記をブログを通してオンタイムでシェアさせていただいたものとして、それをとても嬉しく思いました。(Amazonでは、その筋で有名な「金融日記」さんと「抱合せ販売」されてるのをみてニヤニヤしてしまいましたが。。) ブログとはまた違う切り口でまとめられているので、氏のブログを全部読んだ、と言う方でも新しい視点で読めると思われます。逆に、本だけ読むと、そのボリュームと興味の幅に圧倒され、内容を消化するのが難しいかもしれない(主にブログをまとめたものなので、多少登場人物の説明が重複していたり、時間軸が前後する)。ので、個人的に私が面白かった章立てをご紹介。 ・問われる経営者のリーダーシップと倫理 HBSの目玉講義だという「リーダーシップと組織行動論」LEADのエッセンスについて知ることのできる貴重な内容。前もブログにちょっと書いたのだけれど、日本ではリーダーシップを「個人の特性」「カリスマ性」として捕らえすぎな気がするのですが、ある程度まではケーススタディと技術論から学ぶところもあると思うのです。チームを指揮することに一度でも悩んだことがある人なら、きっと「あぁ、そうかも」と思えるはずのコンテンツ。 ・ファンド資本主義 日本の新聞報道は、いわゆるヘッジファンドに代表される米国型の投資ファンドについてちょっと感情的な見方をしすぎている嫌いがあるので、岩瀬さんの日経ビジネスオンラインの連載「投資ファンドは眠らない」や、私がリンクをいただいているブログ、ハリーさんの「ウォールストリート日記」もよむことでおそらくバランスのいい情報を入手できるように思います。「ハーバード留学記」では、ブログよりもさらに「業界外のヒト」を対象に説明がされており、親切な記載です。 ・キャリアと人生の送り方 Work life balance というのは、アメリカでプロフェッショナルとして働く人の間で非常に大事な命題として考えられていることであります。仕事も充実させ、家庭生活も充実させ、というのは最初からあきらめているかのような、私生活を優先させることを「社会人らしくない」などと最初から切り捨てるところのある日本とは、だいぶ違うのですね。 これを読みながら、HBSと並ぶ有名MBA校であるスタンフォードGSB出身の友人が、reunionで元同級生たちと話題になったこととして、「人生とはいくつもの玉をまわし続けるジャグリング、仕事、健康、家族、精神、趣味、そのうち、鉄でできているものは落としてもいいが、ガラスでできているものは落としてはいけないんだよ」と話してくれたことも思い出しました。(何が鉄で何がガラスかは、わかると思うのですが。。。) More #
by lat37n
| 2006-12-30 16:15
| Books
2006年 12月 29日
今週は仕事は「年内に片付けておきたかったしもろもろの雑用・雑仕事を片付ける」週間。一回出張に行く度、完成させるのに小一時間はかかる出張精算(オンラインベース)と格闘していたら午前中がつぶれました。何かのコードを間違えてつけてしまったためエラーをもらい続けて10月分から完成できずにいた出張精算などを地道に片付ける暇がこの2ヶ月まるでなかったので。。。Peple Softのオンライン出張精算をわが社では導入していますが、記入事項を全部クリアしていないと絶対プロセスされないんですが、たかだか10ドルのランチでもいちいちどこでご飯食べたとかDetail書いて、ロケーション入れて(州税の関係でTax Codeをすべての出費につけなくてはいけない)のがほんっとーに面倒。。。とは、監査人にあるまじき発言でしたね。失礼いたしました。。。
今朝のニュースで、Apple Board Did Not Approve CEO Options Grantという記事がちょっと目を引き、同時に、数年前に読んだある本に関して思い出しました。 (登録が必要かも知れませんが無料なはず。Apple Board Did Not Approve CEO Options Grant) 記事の概要は、アップル社がスティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)に750万株のストックオプションを、正式な取締役会の承認なしで与えていたと言うものです。実際のところ、承認が「後日付で偽造された」ものであったということであります。 スティーブ・ジョブズの復帰以降大躍進を続けているAppleではありますが、実は今年の前半、アメリカで企業不正として耳目を集めた「ストックオプション・バックデート」が問題になっている、160社のうちの一社でもあります。2006年6月の時点で、アップルは、SECの調査ではない自主的な内部調査の結果、スティーブ・ジョブズ氏に付与したものも含め1997-2001年のストックオプションに関連する違反が見つかったと明らかにしています。(ジョブズ氏に付与したストックオプションは2003年3月に取り消したため、ジョブズ氏はこのストックオプションで利益を得ていないということですが)。アップル社がSECに提出した書類によると、同社は少なくとも1回、同氏に有利な付与の仕方をしていたということで、1000万株のストックオプションが1月、同月で最も株価の低かった日に付与されたことになっており、この後20日以内に、株価は30%上昇した、と。。。典型的なバックデーティングですね。 で、これを読んで、本棚から久々に出してきたのが、アーサー・レビット元米証券取引委員会(SEC)の委員長氏の書いた、Take on the street (邦題:ウォール街の大罪)2002年に出版されております。 この中の第8章"Corporate Governance and the culture of Seduction"にこのようなくだりがあります。 2001年、SEC委員長を辞したアーサー・レビット氏は、アップル社CEOのスティーブ・ジョブズ氏から、ボードメンバーに加わらないかとの誘いを受け、自らも「マッキントッシュおたく」であるがゆえ、大興奮。わくわくとサンノゼに向かい、アップルのマネジメントに挨拶し、Macworldいゲストとして参加して感動し、去り際に彼の講演のレジュメを渡して帰ります。その講演とは、コーポレートガバナンスに関する最近の話題を議論したものでした。 翌日、ジョブズ氏からレビット氏は電話を受け、「君の講演のレジュメを読ませてもらった。たしかに君のいっていることは『他の会社』には正しいかもしれない。ただ、アップルの文化には合わないと思われる。悪いが、今回の話はなかったことにしてくれ。。。」 2001年当時、アップル社のコーポレートガバナンスはお世辞にも優れたものではありませんでした。ボードメンバーの人数はレビット氏が「適切」と考えるより少なく、また、Board Of Directorの一人、ラリー・エリソンOracle CEOはジョブズ氏の親しい友人で、かつ、ほとんどのボードミーティングに出席できませんでした。(自分が巨大データベース企業のCEOですから多忙にきまっており、さもありなん)また、監査委員会もアップル社に縁の深い人が大半を占めており、まともに監視機能が働くとは思えない状況にありました。 そして、バックデートはその、2001年に発生しているのですね。 さて、どう思いますか? 「世の中をリードするすばらしい製品を作り出すアップルを生み、再生させたジョブズ氏にとってこのようなことは些細なミス、こんなことで彼の功績に傷をつけるのはあんまりではないか」と言う方も多いのではないでしょうか。私の周りにもアップル信者は多く(笑)、きっとこういう文章読むとしらけさせちゃうんだろうな、と思います。まあ、製品のすばらしさと企業としての成熟度は、ある時点で切ったら、まったく相関しませんから、それは切り離して考えるほうがいいと思います。 「もし、あの時ジョブズ氏が、レビット氏を会社に迎え入れる『変化』を受け止めていたら」と私は思いました。組織とは本来、正しい枠をつくること、それを監視できる人をその職に配すること、それを怠らなければ、大きな問題にならないうちに芽をつむことを可能にするはずで、それを、コーポレートガバナンスと呼ぶ、と。 レビット氏は「あるべきコーポレートガバナンス」をアップルに創り上げるために尽力したことでしょう。さらに、レビット氏はSEC在籍時代、ストック・オプション費用化を悲願として多くのテクノロジー企業と丁々発止をつづけてきた人物であります。バックデートなど許すはずもなく、アップルは、バックデートとは無縁、シリコンバレーを代表するクリーンな会社としての位置を不動のものにしたことでしょう。 それは結局は長い目でみて、アップル社にとって非常に大事なことだったはずなのです。 ちょっと古い本ではありますが、「ウォールストリートの大罪」、会計監査に携わる方、個人の投資家として株式取引をうやっていらっしゃる方、双方にぜひ読んでいただきたい本です。2004年から2005年の企業改革法狂騒曲が過ぎ去りつつあるアメリカ、その時代をまさに迎えようとしている日本の双方において、非常に味わい深い本であると思います。 私がこの本を読んだのはアメリカで仕事を始める前の夏で、一行一行を頭に刻むようにして読みました。SECの行き過ぎを懸念する声も多い昨今ですが、アメリカの証券市場の砦として確固たる信念を貫き倒したレビット氏の熱い思い、「個人投資家をなんとか保護しなくてはいけない」というぶれない軸、お見事です。 #
by lat37n
| 2006-12-29 21:41
| 会計監査
2006年 12月 24日
自宅に配達されているJICPAジャーナル、公認会計士協会の機関紙が、2007年1月号より「会計・監査ジャーナル」と名前が変わったようですね。
公認会計士をしているとこういう協会関係の郵便物は実に多く(ゆえに、某会計士予備校の合格祝賀会で毎年配られるのは、電動の郵便物オープナーでした)その他、東京会の会報、勧誘レターと、机の上に山積みの書類を片付けるのは、一時帰国中の大事な用事です。 その中で、「なにこれ」と声を出してつぶやいてしまったのが、2ヶ月ほど前に配達されていた、とある、公認会計士関連団体の会報。ある著名な会計士先生方の談義形式なのですが、「監査の本質と法改正」と題するその対談はあまりにも突っ込みどころ満載で、荷造りをするのを放棄して読み込んでしまいました。 突っ込みどころ1:のっけから「わたしはパソコン画面スクロールしながら調書レビューすることなどできない」「まったくそのとおりです」と同意しあうおじい様がた。 えーとこれ、2006年10月の会報ですよね?1996年10月じゃないですよね??このかたがたは、いつの時代を生きている会計士なんでしょうか。ここ数年、現実の監査現場に足を踏み入れたこともないというのがこの発言から容易に推測できます。 監査において使う数値データ、文書データは膨大なものです。クライアントがほとんどのドキュメントを電子化している以上、当たりまえのなりゆきですね。ゆえに、データを電子ファイル化し、監査を効率化するというのは、アメリカでは10年以上前からBIG4がはじめた取り組みで、私が3年前に渡米した際にはすっかり監査は「PC上でやるもの」でした。現在では、日本の大手監査法人のほとんどが調書を電子化して管理していると聞いています。 はっきりいって、それでぬけおちる情報などまったくないし、電子調書を使ったら監査の判断が一定のフレームワークにはめられて、自分の頭で考えなくなる。。。などという、大先生の主張はまったくとおりません。むしろ、情報を整理した形で見れること、目より正確な「検索」機能などをつかってより効率的にに文書を見ることが可能なはずです。 現場サイドの言い分としては「パソコン苦手だからそんな調書はレビューできない」とかいうじいさまには、エンゲージメントを外れてご引退いただくしかございません。(。。。といって、現実そういう先生が、結構多いようですが) 電子化は、改ざんをしにくくすること(Date Stampなどを採用することで、保管期間に入って以降の改ざんをたどることなど電子化したほうがよほど正確にできるので)キャリーオーバー(昨年からの引継ぎ)の容易化、多数の拠点のクライアントを監査するに置いての調書管理の容易化など、メリットはおおいと思います。そもそも会社が会計帳簿をすべてデータでもっているという現状をかんがみたら、監査法人がいつまでも大量の紙ファイルなど抱えて監査していては、まったくもって「時代の変化についていけていない」ことを露呈しているということです。 つまり、偉い先生方は、最近のプラクティスを何もご存じないことを無防備に、全国の公認会計士に配布される会報で知らせているわけです。そういう方が公認会計士方の改正に大きくかかわっていらっしゃるようなのですが、大丈夫なんでしょうか? 突っこみどころ2:「外部の監査のわからない人間に監査のチェックなどできない」という発言の数々。「外部の人間からはフレームワークに当てはめることを強制され、一つ一つの判断が損なわれる」と言う主張。 そういう発想こそが「カネボウ」を筆頭にした昨今の監査における不祥事をはぐくんだ、と私は考えます。「実際に業務を遂行した人間以外理解できないような書類」があるなんていうのは、内部統制上の問題でしかないでしょう。整然と、一定の基準に基づいてドキュメントされた上で、個々の会計士の判断が「合理的に説明されている」というのが監査調書で、「俺が専門的判断でいいって思ったんだからいいんだ」などというのは通りません。 私のブログを読んでくださっている方のなかでも、会計士以外で、「監査ってどういう手続きで、どういう社会的役割を果たしている」とご存知の方は、そんなにいないだろうな、と思います。たとえ、非常に高度に知的な職業につかれている方であっても「あんまり興味ないし」「よくわかんないし」というのが私たちの仕事でしょう。それは、説明不足もあると思うんですよね。 わかりにくいものをわかりやすくし、世の中の人々に認めていただくと言うのがするべきことであって、「外部の人間にはわかるわけないんだ」などと偉そうなことをいうのは、責任の放棄です。監査人も、「外部の人間から見ても合理的でわかりやすい」監査証跡を残し、説明責任を果たすことが必要なはずです。 (そうでないと、いざというとき、「ちゃんと監査していて」も、訴訟に勝てません。。。この、訴訟を念頭に置いた監査、と言うのに先生方は嫌悪感を抱いていらっしゃるようですが、それが現実なのです。時代はもう変わっているんです。) 突っ込みどころ3:「外でもチェックしてくれるから」というのは、個々の監査チームの責任感の低下、会計士協会全体の精神的独立性にかかわる由々しい問題。なんですか? ・・・監査基準って改正されて監査人には高度な人格が必要だとかいう文言なくなったんでしたっけ?誰かがチェックしてくれるから手抜いてもいいかな、なんていう甘い発想で現在監査に取り組んでいる会計士は私は見たことないですよ。周りからチェックされると言う意識は、「ちゃんと証拠を残さないと」という意識につながりこそすれ、「独立性を失う」類のものではないはずです。 ところで、その討論のそもそもの趣旨は、「現在かわりつつある、監査法人をめぐる法制度」に関し、監査業界からの参加と提言をかんがえる、といったものでして、それは非常に良いことだと思いました。 実際、頭に血が上ったままざーっとよんだ議論のなかで、「監査法人に有限責任性を取り入れるべき」「中小の監査法人を育成する素地をつくるべき」「刑事罰制度は意味がないのでなくすべき」と言ったあたりの議論は、十分、筋の通るものなのです。 が、こうやって「内輪受け」な発言ばかりする先生方が主張すると、世間からは「自分の保身を考えているんでしょう」とかんぐられかねない。 さてさて、今後はどうなることやら、、、と暗澹たる気持ちになりました。 監査法人の研修では、テクニカルなことを勉強されるのも結構ですが、「フラット化する世界」あたりを課題図書にしていただいてもいいかもしれないですね。読んで意味のわかるおじいちゃん先生がどれだけいるか、と言うのが悲しい現実かもしれませんが。 #
by lat37n
| 2006-12-24 09:40
| 会計監査
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